
簿記試験は年間で約50万人もの方たちが受験している資格です。
簿記を取得するメリットは、履歴書に書いて転職や就職で有利になるだけでなく、2級以上の資格は企業での評価も高くなっています。
しかし難しい内容となっていることから「受験してみたいけど、勉強が大変なのでは」「サポートを重視するなら予備校に通いたい。でも時間と費用が気になる」などの理由から躊躇してしまう方も多いのでないでしょうか。
私も仕事との両立に不安があり、なかなか受験勉強を開始できませんでした。
一歩踏み出したいけれど、「独学で簿記2級に合格できるか」と不安になる方は私だけではないはずです。
「簿記2級に合格できるか」の結論としましては、独学でも可能です。
可能ではありますが、重要ポイントが分からないことや、解けない問題は自分で調べるなどの必要があり、受験期間が長期化してしまうデメリットがあります。
そこで本記事では短期間で合格するために、以下の内容について詳しく解説します。
・簿記2級に独学で合格する事は可能
・簿記2級の学習時間
・簿記2級を独学で合格するならネット試験がおすすめ
・簿記2級を独学で取るメリット
・簿記2級に独学で合格するためのロードマップ
・まとめ
短期間で簿記2級に合格するコツがわかり、資格取得へのハードルをグンと下げることができるでしょう。
独学を目指す方にぴったりの内容をなっているので、ぜひ最後までお読みください。
簿記2級に独学で合格する事は可能

独学でも簿記2級に合格することは可能ですが、時間がかかってしまうという、大きなデメリットがあります。
時間がかかってしまうという事は、勉強が長期間になるため、モチベーション維持がむずかしくなるということです。
やる気が出なくなって途中で諦めてしまう人も少なくはありません。
その他にも独学はデメリットがあります。
・間違いに気づきにくい
・わからない箇所は自分で調べる必要がある
・頻出ポイントがわかりにくく、効率的な学習が難しい
・適切な学習スケジュールが立てられない
などもあげられ、独学にはハードルがいくつも存在します。
簿記2級の学習時間|独学する場合も解説

簿記2級に合格するために必要な勉強時間の目安は
・簿記未経験者 :350時間〜500時間
・3級合格者 :250~300時間
といわれています。
仮に毎日3時間勉強したとしても、3ヶ月〜半年間勉強しなくてはいけない計算になり、モチベーションの維持が必要な資格と言えるでしょう。
勉強が長期化してしまうと、モチベーションがどうしても下がってきてしまいます。
モチベーションがさがると、さらに時間がかかる負のスパイラルに陥ってしまいます。
私は下がってしまう前に合格したいと考えていたので、休日もうまく使い、できる限り勉強時間を捻出していました。
スムーズに短期間で合格するように勉強時間の確保は心がけましょう。
簿記2級を独学で合格するならネット試験がおすすめ

日商簿記2級の試験は2つの受験形態があり、自分に合った方を選べます。
年に3回行われる統一試験と、ネット試験(CBT方式)にあたる随時試験の2つのことです。
初めて受験される方はどちらを受ければいいのか、迷われる方も少なくないはず。
より確実に合格を目指されるのであれば、ネット試験をおすすめします。
ネット試験をおすすめする大きな理由が、合格率の違いです。
簿記2級の合格率は
統一試験 :15~30%前後
ネット試験 :40%前後
となっています。
このようにネット試験の方が高い合格水準になっています。
しかし、徐々に難化してきているため合格率が下がってきています。
早めに受験するようにしましょう。
簿記2級を独学で合格するメリット

仕事や家事などで予備校に通う時間がないなどの理由もありますが、やはり予備校に通う場合は費用面が気になります。
サポート面が万全な大手の予備校を選びたいですね。
しかし、大手になるほど料金も高くなるのが実状です。
大手予備校に通った場合の料金比較は以下になります。
| 予備校 | 料金 |
|---|---|
| 大原 | 82,200円 |
| TAC | 82,000円 |
| クレアール | 53,000円 |
これらを見るとやはり高価なもので、簿記2級に対してのマネタイズ効果を考えてしまう方も多いはず。
もし独学だった場合、テキスト代だけになりますので、かなり費用がおさえられます。
簿記2級に独学で合格するためのロードマップ

独学で勉強する際にはどの手順で進めるか、あらかじめ明確にしておく必要があります。
やみくもに勉強すると時間がかかってしまい、受験期間が長期化するからです。
より短期間で合格したい場合、正しい戦略が必要になっていきますので、こちらのロードマップに沿って勉強してみてください。
1.学習のスケジュールを立てる
2.正しい勉強の手順を把握する
3.時間配分の練習をする
4.ネット試験の場合はパソコン操作になれておく
5.試験に合格する
このロードマップで合格にぐっと近づきましょう。
各ロードマップの詳細はこちらです。
1.学習のスケジュールを立てる
スケジュールを立て、商業簿記・工業簿記バランスよく学ぶ事が重要ポイントになります。
しかしどちらから始めればいいのか、迷う方もいるはず。
私の場合は3級を保有していたので、3級の延長線にあたる商業簿記からでしたが、どちらから始めてもOKです。
1日の勉強時間は仕事と家事があったので、平日は朝と夜に1時間ずつ勉強し、週末に3~4時間勉強していました。
たとえ10分でも毎日コンスタントに勉強することは、合格へ近づく上で最も重要と言えます。
なぜなら簿記2級は範囲が広く、時間を空けてしまうと忘れてしまうことが多いからです。
休んでしまった場合、元の状態に戻るのに時間がかかってしまい、目安の学習時間よりも、さらに多くの時間を要します。
短期で合格したい方は、空いた時間にスマホのアプリで仕訳問題を解くことなど、工夫をしてみてください。
2.正しい勉強の手順を把握する
正しい勉強の手順は以下の通りです。
①動画を視聴する:基礎知識を蓄える
②テキストの例題を解く:基礎知識の定着をさせる
③トレーニングで問題演習を重ねる:問題に慣れる練習をする
④過去問題集を解く:本番に近い問題を解いて、準備を整える
最近は無料で視聴が出来るオンライン講座や、YouTubeの簿記2級のコンテンツ動画があります。
動画は簿記2級の学習内容だけでなく、勉強スケジュールなどについても解説してくれています。簿記2級を独学するならば、効率よく勉強するためにオンライン講座やYouTubeを活用して、効率の良いスケジュールを立て、戦略を立てましょう。
私は①動画視聴でインプットを行い、すぐに②~④で問題を解くアウトプットに取りかかっていました。
簿記2級では「理解する」事も重要ですが、「問題を解けるようになる」事が合格には必要になります。
例えるなら、サッカーなどのスポーツで、ドリブルやシュートの日々の練習がかかせないように、簿記でも日頃から問題を解くことが試験で活きてきます。
私の場合、過去問題集に特に力を入れて、解説をしっかり読み、正解するまで何度も解く練習をしていました。
その結果、独学で簿記2級に合格を勝ち取りました。
このように早い段階から問題を解くことで、本番の試験ではスムーズに解けるようになります。
アウトプットをしっかり意識しましょう。
3.時間配分の練習をする
以前の120分から試験の時間が短縮され、90分になり問題を解くスピードも要求される試験です。
実際の試験では90分という限られた時間で力を発揮できるよう、「どの問題にどれくらい時間をかけられるか」をあらかじめ頭にいれましょう。
簿記2級試験の問題は、第1問~第5問の5部構成となっています。
最近の傾向からすると、第2問と第3問が難しいので、「第2問と第3問は後回しにする」という戦略をとると良いでしょう。
推奨する時間配分と解く順番と、各設問の配点はこちらです。
| 解く順番 | 設問内容 | 配点 | 推奨する目安時間 |
| ① | 第1問 仕訳形式の問題 | 20点 | 10分 |
| ② | 第4問 工業簿記の仕訳問題 製造原価報告書の作成問題 | 28点 | 15分 |
| ③ | 第5問 各種原価計算の全額計算 | 12点 | 15分 |
| ④ | 第3問 決算整理に関する総合問題 | 20点 | 25分 |
| ⑤ | 第2問 特定分野に関する問題 | 20点 | 25分 |
問題の難易度などからも考え、第1問、第4問、第5問で満点を取りに行くイメージで挑みましょう。
なぜなら第2問、第3問は難しいだけではなく、ボリュームがあるため時間がかかります。
頑張って勉強して準備しても、半分得点できるかどうか分からないレベルだからです。
そのため第1問、第4問、第5問で満点を取っておくと、第2問、第3問合わせて10点取れば合格点に達する計算になります。
順番と配点はしっかりと意識し、戦略的に合格を勝ち取りましょう。
4.ネット試験の場合はパソコン操作になれておく
ネット試験の場合、問題はパソコンの画面に映し出されます。
そのため問題用紙がなく、書き込みができません。
メモと取るようにペンとA4用紙が2枚配られるだけです。(用紙は追加でもらう事ができます)
電卓を叩きながら必要であればメモ用紙に書き込み、パソコンに答えを入力していく必要があります。このため、いつもとは違う状況に焦り、パニックに陥ります。
対策として事前にパソコンで問題を解く練習をするといいでしょう。
大手予備校のホームページに無料の模擬試験があり、パソコンからネット試験と同じ状況で受けれます。
勉強した内容がどこまで出来ているかの力試しだけではなく、パソコンで解答していく練習ができます。
こちらも受験前に受けて万全の状態に仕上げましょう。
5.試験に合格する
どんなに準備していても、本番の試験は緊張するものです。
そんな状況下ではいつも通りのパフォーマンスはなかなかできません。
特に忘れ物には注意です。
あらかじめ以下のような「やることリスト」を作成しておくと安心です。
①前日はしっかり睡眠をとる
②持ち物は必ず確認してから出かける
③試験前は直前にトイレをすませておく
④電卓の設定が普段と同じか確認しておく
もし、どう事前準備をしても緊張してしまう方は、好きなお菓子や飲み物を持参しましょう。
試験直前に糖分をとり、リラックスしてみてください。
いつも通りの力で合格を勝ち取れます。
独学で簿記2級の合格するおすすめ教材
最近は初学者でも分かりやすい内容のテキストから、より深く知識を得たい方向けのものが数多く出版されています。
迷ったときは実際に書店でテキストを手に取って、自分が分かりやすい内容のテキストを選んでみてください。
私はしっかりと知識をつけたかったので、こちらのテキストを選びました。
・2級商簿:合格テキスト 日商簿記2級 商業簿記 Ver.16.0 2,640円

・2級工簿:合格テキスト 日商簿記2級 工業簿記 Ver.9.1 2,200円

こちらのテキストは簿記2級の試験に必要な知識をしっかりと網羅しています。
始めは少しボリュームがあると感じる内容ですが、読んでいく内にすぐに慣れますのでご安心を。
トレーニングと過去問題集もTACが出版している「よくわかる簿記シリーズ」がおすすめです。
・合格トレーニング 日商簿記2級 商業簿記 Ver.16.0 1,980円

・合格トレーニング 日商簿記2級 工業簿記 Ver.9.1 1,650円

・本試験問題集 日商簿記 2級 2023年AW対策 (よくわかる簿記シリーズ)(TAC出版) 2,420円
本試験問題集は過去問題が8回分、模擬試験が4回分載っています。
こちらを完璧に解けるようになったら試験を受けるタイミングです。
テキストや問題集は3,000円ほどで購入でき、一式揃えても1万円ほどの出費で済みます。
コスパ重視の独学にぜひチャレンジしてみてください。
まとめ

簿記2級の合格は独学でも不可能ではありませんが、効率の良い勉強と、合格に向けた戦略が短期合格のカギになります。
効率よく短期合格するために無料のオンライン講座や、YouTubeの簿記2級の動画をうまく活用しましょう。
ぜひ独学で合格を勝ち取ってください。
